「指導」の難しさ
今回は「指導死」という初めて聞いた言葉について語ろうと思った。
しかし、考えれば考えるほど難しい問題であることを感じてしまい、そして軽率な発言は控えるべきとも思い、熟考後いつか語りたい。
ただ、その前段階である「指導」について自分が「生徒」として、また「教師」としての立場から進んできた道を振り返り、考えてみたい。
大阪市立桜宮高校バスケット部監督の「行き過ぎた指導」というか「体罰」による、その「体罰」を受けた生徒の自殺、世の中的にも私にとってもかなり「ショック」な出来事であった。
現在、私も柔道部の総監督という立場であるが、第一番目に心に決めていることが「体罰」はあってはならない、である。今は現場で指揮を執ることは滅多に無いが、現監督・コーチにおいても渋渋柔道部が存続する限り、「体罰無し」も継続することである。
以前ブログで「厳しさ」と「イジメ」は紙一重と書いたことがある。「厳しい指導者」という表現は、あまり「違和感」を抱かない。しかし、「意地悪な指導者」といったら「悪人」にすら思えてしまう。「意地悪な指導者」は確かに危険だ。
その辺を見極める力と回避する力を皆さんにも身に付けていただきたい。道はいっぱいあることを思い出してほしい。
私は小4から高1まで野球、高2からはずーっと柔道。
私も色々な体験をしてきた。バットで殴られたこともあったし、コンクリートの上に正座2時間なんていうこともやらされてきた。
柔道では必要以上に絞め落とされたり、という経験などもした。
時代もあるのかも知れないが、正直なところ「そんなもの普通」ぐらいの気持ちだったようにも思う。ただ、心の中では「絶対に許されないことなのだ!」とも思っていた。
自分が大人になるにつれて、「体罰は間違いである」という考えが明確となり、その後に教師の道に進んだことも正解と私自身は思っている。増して私自身が子どもを持ち、その親としての気持ちを考えた時、殴ることなどできるはずがないとも思った。
どんなスポーツであっても、強豪校の監督はカリスマ性や見栄を維持するために選手たちに色々な意味で強くあたってしまう。
勿論、子供たちのために工夫と努力で素晴らしい指導をされている指導者もいるだろう。
でも強豪校となるとやはり少ないかも知れない。
強いチーム作りが子どもたちのためではなく、自分のためになってしまうからである。
渋渋の現況について少し話したい。
監督の古矢といつも話していることは、生徒たちに「柔道が楽しい」と思ってもらえるような我々サイドの努力だけは、忘れずにいようということである。あとは不思議かも知れないが「柔道がすべてではない」ということ。
自慢話になってしまうが、昨年はインターハイ団体準優勝・金鷲旗も準優勝、個人では全国制覇という実績を残し、渋渋も強豪校と言われても不思議ではないチームである。
それでも練習中の「笑顔」、個々の誤魔化し無しの努力、そして「運」があれば、結果は付いてくるものと信じている。
「指導」とは難しいものだが、永遠に工夫・努力・変化を意識して前進していきたい。
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コメント
今回のニュースで「指導死」と言う言葉が溢れだしましたね。
自分が子供の頃は、部活でなくても通常の授業で、宿題やってないから拳骨食らうこともあったし、答えられないと立たされていたり・・・。今は全て「体罰」なんですよね。
佐藤先生も「軽率な発言は控えるべき」と仰っておられるので控えるようにはしますが、「体罰」やら「指導死」云々の前に、学校でなく外でやったら「暴行事件」だということから考えて欲しいものです。
ほとんどの学校では(先生からに限らず)暴力があっても盗難があっても、事件扱いではないのです。教育に関わっている知人から指摘されたことですが、確かに不思議で仕方のない話だと思います。
テーマの体罰・指導については、「ミルグラム実験」についても興味があります。
投稿: 在校生の父 | 2013年1月16日 (水) 10時05分
在校生の父さまへ
仰る通り教育の現場では警察が介入しづらい状況があります。盗難・イジメ・体罰(暴行)、確かに難しい問題ですが(私個人の考え)、学校と警察との連携プレイを推進していきたいですね。
正直なところ桜宮高校の件は体罰の域を超えていたのは間違いないように思います。
「この顧問の心理」と「自殺された生徒さんの気持ち」を検証するには「ミルグラムの実験結果」は役にたつと私も思います。
投稿: 佐藤康 | 2013年1月16日 (水) 21時51分